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東京高等裁判所 昭和50年(ネ)337号 判決 1976年4月27日

控訴人

大内斉

右訴訟代理人

村井緑楼

被控訴人

共栄火災海上保険相互会社

右代表者

田中修吾

右訴訟代理人

柴田博

主文

本件控訴を棄却する。

第一審を除くその余の訴訟の総費用は、控訴人の負担とする。

事実《省略》

理由

一昭和三四年九月七日控訴人と被控訴会社との間において、控訴人所有の汽船第二快進丸(総トン数405.66トン)につき、被保険者控訴人、保険価額金三〇〇〇万円、保険金額同額、航路定限A(日本沿海)、保険期間昭和三四年九月七日乃至昭和三五年九月七日及び保険料金二四三万一五〇〇円とし、別紙普通保険約款に基づく船舶海上保険契約を締結したこと及び右第二快進丸は昭和三五年三月二八日午後八時三〇分頃静岡県御前崎沖御前岩燈標より真方位一一九度、距離約二五〇メートルの地点で暗礁に乗揚げて破砕し、全損に帰したこと、以上の事実は当事者間に争いがない。

二そこで、被控訴会社の抗弁について順次検討する。

(一) 保険約款第六条に基づく抗弁について

第二快進丸は普通貨物船であつて曳船ではないのに、昭和三五年三月二三日川崎港において八幡港向けドロマイト五〇〇トンを積載したうえ、未修理の難破船碧洋丸を曳航し、右碧洋丸を愛媛県波止浜港に回航するため川崎港を出港し、その航海途中本件事故を起したものであることは当事者間に争いがない。

<証拠>によれば、右碧洋丸は総トン数四四四トンの貨物船であるが、東京港で坐礁沈没し、引揚後その損傷が甚しく、日立ドツクの調査によれば、修理に要する費用の見積額が金一九〇〇万円に及び、これに救助費用金一〇〇〇万円を加えると同船の保険金三〇〇〇万円にほぼ等しい金額となるので、同船の船主訴外藤沢梅太郎は修理費を安くするため、同船を未修理のまま、しかも管海官庁の回航認可を受けないで愛媛県波止浜港に回航しようとし、第二快進丸の船長日高百合義にその曳航を依頼したものであること、同船長は右依頼を承諾し、第二快進丸は前記のとおりドロマイト五〇〇トンを積載し、そのため同船の吃水が船首において2.2メートル(空倉時0.40メートル、満載時3.40メートル)及び船尾において3.60メートル(空倉時3.00メートル、満載時3.80メートル)となり、船体の中央部における乾舷の高さ約五〇センチメートルとなつていたのに、その船尾に無人の前記碧洋丸をロープ及びアンカーケーブルをもつてつなぎ、昭和三五年三月二三日午前六時三〇分頃川崎港を出港し、波止浜港に向つたが、荒天のため神奈川県金田湾及び静岡県妻良子浦に避難しつつ天候の回復するのを待ち、同月二八日昼頃洋上がやや凪いだかに見えたので同日午後三時四〇分頃抜錨して妻良子浦を出港したが、なお風波が高いので、暫くの間西微北二分の一北(磁針方位)に針路をとり、沿岸に接近させて航海し、御前崎燈台の沖合に差しかかつたが、同燈台の東方にある御前岩燈標付近は更に南方約一キロメートルにわたり礁脈のつらなる危険な箇所であるので、同燈標を右舷側約半海里程隔てて通過しようと考え、南西に転針したが、折柄の秒速一〇メートル余の強風と流潮のため次第に針路を寄せられながら、船位の確認を怠つたため、同船が御前岩燈標に著しく接近しているのに気づくのが遅れ、同日午後八時三〇分頃前記のとおり同燈標付近の岩礁に乗揚げたものであること、およそ以上のとおり認められ、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。

而して、貨物船が他の船舶を曳航するということは、貨物船の用法として異常であるのみならず、本件において第二快進丸は五〇〇トンの貨物を積載していたうえ、前記のごとき状況の碧洋丸を曳航し、しかも風波が高く、航路に当つた御前崎沖合は礁脈のつらなる危険な箇所であることなど、前記認定の事実を総合すれば、第二快進丸の本件航海は、本件保険約款第六条の規定する危険の著しい増加があつた場合に該当するものと解するのが相当である。

そこで、右危険の著しい増加が右約款第六条にいう保険契約又は被保険者の責に帰すべき事由に該当するか否かについて検討する。

本件保険契約の保険契約者及び被保険者が控訴人であることは前記のとおりであるが、<証拠>によれば、昭和三五年一月一〇日訴外西井汽船株式会社及び訴外株式会社共栄海運商会との間で、第二快進丸につき西井汽船を船主、共栄海運商会を傭船者とする定期契約が締結され、以後第二快進丸は共栄海運商会の貨物の運送に当つていたところ、たまたま前記碧洋丸も右共栄海運商会において定期傭船をしていた船舶であつたことから、第二快進丸の日高船長が碧洋丸の船主藤沢梅太郎及び共栄海運商会の代理店である訴外共同海運株式会社より右碧洋丸の曳航を依頼されたものであつて、日高船長は右曳航の依頼を受けるや、早速西井汽船の代表取締役社長である訴外西井笑治に電話をして碧洋丸曳航の許可を受けようとしたが、西井が不在であつたため連絡できないまま独断で碧洋丸の曳航を行つたものであり、日高船長は、右曳航に当り控訴人にはなんらの通知連絡もせず、右曳航につき接控訴人又は西井笑治の指示若は承諾を得ていなかつたことが認められる。

なお、<証拠>のうちには、日高船長が西井笑治に電話をした際、同船長は応待に出た者から「船長の判断でやれば良い。」といわれたとの旨の証言部分があるが、右証言部分は伝聞を内容とするものであるのみならず証拠のうちにはこれと符合する趣旨の証言がないので、右の証言部分はたやすく措信できないものというべきであるが、たとえ右証言部分の内容が事実であつたとしても、これをもつて日高船長の碧洋丸曳航につき控訴人又は西井笑治の指示若は承諾があつたものということはできず、他に前記認定を覆し、右曳航につき控訴人又は西井笑治の指示若は承諾があつたとの事実を認めるに足りる証拠はない。

而して、西井汽船が第二快進丸につき共栄海運商会との間で定期傭船契約を締結したのは、同船の所有者としての立場によるものか或いは控訴人より同船の運航委託を受けた受託者の立場によるものであるかについては当事者間に争いがあり、この点に関しては後に判断するが、前記のとおり第二快進丸による碧洋丸の曳航が日高船長の独断によるものであつて、控訴人又は西井笑治の指示若は承諾を得てなされたものと認めることができず、また貨物船が難破船を曳航して自船を危険にさらすということは、特別の事情が存在する場合を除き、航海に必要な裁判外の行為ということができないから、商法第七一三条第一項の規定によるも、碧洋丸の曳航をもつて日高船長の権限内の行為ということはできず、他に日高船長が控訴人又は西井笑治から碧洋丸曳航の権限が与えられていたと認めるに足りる証拠はない。従つて右碧洋丸の曳航は日高船長がその権限を逸脱し、独断で行つたものといわざるを得ないのであつて、右曳航により第二快進丸に生じた危険の著しい増加は、控訴人又は西井笑治の責に帰すべき事由によるものとはいうことができないのである。

なお、日高船長が独断で碧洋丸を曳航する行為に出るということを、控訴人又は西井笑治が予めこれを知り、または知り得べきであつたと認めるに足りるなにらの証拠もないから、日高船長が右のごとき行為に出たことをもつて控訴人又は西井笑治において同船長の選任監督上の過失があつたものということはできず、この点からも前記危険の著しい増加が控訴人又は西井笑治の責に帰すべき事由により生じたものということはできない。

以上のとおり、碧洋丸を曳航してなした第二快進丸の本件航海は本件保険約款第六条の規定する危険の著しい増加に該当するが、右危険の著増が保険契約者又は被保険者の責に帰すべき事由によつて生じたものと認めることはできないから、右約款第六条に基づく被控訴会社の抗弁は失当である。

(二)  保険約款第七条二項に基づく抗弁について

前記認定の事実によれば、第二快進丸が碧洋丸を曳航したことは、保険契約者又は被保険者の責に帰すべからざる事由による危険の著しい増加というべきであるが、本件保険約款第七条第二項の規定による保険契約者又は被保険者の保険者に対する危険の変更、増加の通知義務は、右保険契約者又は被保険者において危険の変更、増加の事実を知つていたことを前提とするものであるところ、本件において控訴人又は前記西井笑治において本件海難事故が発生するまで、碧洋丸の曳航による危険の著しい増加の事実を知つていたと認めるに足りる証拠は存在しないから、同人らが被控訴会社に対し右危険著増の事実を通知しなかつたからといつて、被控訴会社が右約款第七条第二項の規定により免責されるものということはできない。従つて右約款第七条第二項に基づく被控訴会社の抗弁も失当である。

(三)  保険約款第三条第五号に基づく抗弁について

前記認定の事実によれば、本件海難事故は日高船長の操船上の過失によつて生じたものというべきところ、本件保険約款第三条第五号の規定による保険契約者らの代理人の故意又は重大な過失によつて生じた損害についての保険者の免責は、同条第六号に属する船長、乗組員又は水先人(強制水先人を含む)に関しては除外されており、かつ右同条第六号において、右船長らについては故意により生じた損害のみが免責されるものと規定されている。而して、本件事故について日高船長の故意を認めるべき証拠は存在しないから、たとえ同船長に過失が認められるとしても、被控訴会社が免責されるものということはできない。従つて、右約款第三条第五号に基づく被控訴会社の抗弁も失当である。

(四)  保険約款第四条第一号に基づく抗弁について

第二快進丸が難破船碧洋丸を曳航するにつき管海官庁の回航認可を受けていなかつたことは当事者間に争いがない。

しかし、船舶安全法及び同法施行規則により管海官庁の回航認可を受けるべきものは、修繕のために回航を要する右碧洋丸についてであつて、第二快進丸についてではないし、また貨物船である第二快進丸が臨時に右碧洋丸を曳航するということも、それのみでは同法第五条第一項第三号及び同法施行規則第五七条に定められている特殊船検査又は同法第五条第一項第四号及び同法施行規則第五八条に定められている臨時検査を受けるべき場合に該当するものとは解されないから、第二快進丸が管海官庁の回航認可を受けていない碧洋丸を曳航したことをもつて本件保険約款第四条第一号に規定されている官庁の検査を受けることを怠つた場合に該当するものということはできない。従つて、右約款第四条第一号に基づく被控訴会社の抗弁も失当たるを免れない。

(五)  保険約款第四条第二号に基づく抗弁について

本件の全資料(特に成立に争いのない甲第八乃至第一〇号証)によるも、日高船長が航行しようとした御前崎沖合の航路が日本沿海の航路として普通航路に非ざる場所であることは認めることができない。しかのみならず、本件海難事故の原因は、第二快進丸が暗礁の多い御前岩燈標に著しく接近したことにあるとしても、それは日高船長の故意によるものではなく、強風と流潮に流されていることに気づくのが遅れた同船長の過失によるものであるから、右航行をもつて本件保険約款第四条第二号にいう普通航路に非ざる場所を航行した場合に該当するものということはできない。従つて右約款第四条第二号に基づく被控訴会社の抗弁も採用できない。

(六)  保険約款第四条第五号に基づく抗弁について

昭和三四年一二月二七日控訴人と訴外西井汽船株式会社との間で、西井汽船が控訴人に汽船福笑丸(総トン数295.77トン)を譲渡し、控訴人が西井汽船に第二快進丸及び帆船永久丸(総トン数64.26トン)を譲渡し、かつ金八二五万円を支払う旨の船舶売買契約を締結したことは当事者間に争いがない。

ところで、特定物の売買契約において、目的物件の所有権を買主に移転するのに障害が存しないときは、当事者の反対の意思表示がない限り、代金の支払、目的物の引渡又は所有権移転登記などの行為をまつまでもなく、その売買契約により直ちに所有権移転の効力を生ずるものと解されるところであるのみならず、本件においては、<証拠>によれば、控訴人と西井汽船との間で作成された船舶売買契約証書には、所有権の移転の時期について特別の定はされていないのみならず、却つて右証書には、第二快進丸は控訴人名義なるも西井汽船の所有である旨(第三条)、福笑丸は西井汽船名義なるも控訴人の所有である旨(第四条)、福笑丸の傭船料は控訴人において受取り自由である旨(第八条)及び第二快進丸の傭船料は西井汽船において受取り自由である旨(第九条)が明記されていること、<証拠>によれば、前記のとおり昭和三五年一月一〇日西井汽船と共栄海運商会との間で、第二快進丸につき西井汽船を船主、共栄海運商会を傭船者とする定期傭船契約が締結されたこと、<証拠>によれば、前記西井汽船は本件海難事故の直後被控訴会社に対し第二快進丸の所有権が西井汽船に移転したと申出で、その資料として前記乙第三及び第六号証を提出して保険金の支払を請求していること、また、<証拠>によれば、本件海難事故後日高船長が被控訴会社に対し、西井汽船が第二快進丸の船主であり、かつ同船長の雇主である旨を記載した書面を提出していることがそれぞれ認められるのであつて、以上の認定の諸事実を総合すれば、控訴人と西井汽船との間で締結された前記船舶売買契約により、第二快進丸の所有権は西井汽船に移転したものであり、以後西井汽船が同船の所有者としてその運航管理に当つていたものと認定するのが相当である。

ところで、控訴人は、控訴人と西井汽船との間の前記船舶売買契約によつては第二快進丸の所有権はいまだ西井汽船に移転していないものと主張し、その理由として、我国の海運界には、船舶の売買契約においては売買代金を完済し、本船を引渡したときに所有権が移転するものとする商慣習が存在し、控訴人と西井汽船との前記売買契約も右商慣習に従つて締結されたものであるところ、右売買契約により控訴人が西井汽船に譲渡すべき帆船永久丸は当時訴外山田喜四郎の所有であつて西井汽船に引渡すことができず、かつ代金八二五万円の支払がなされていなかつたから、第二快進丸の所有権が西井汽船に移転したものと解すべきではないものと主張し、かつ西井汽船が共栄海運商会と第二快進丸につき定期傭船契約を締結し、被控訴会社に保険金の請求をしたのは、控訴人より第二快進丸の運航についての委託を受けたので、控訴人の代行としての立場でこれをなしたものであると主張している。

そこで、控訴人の右主張について検討するに、差戻前第二審の鑑定人坪川隆二の鑑定の結果において、控訴人主張のごとき商慣習が存在するものとされ、その根拠として、社団法人日本海運集会所制定の船舶売買契約書に本船の引渡時をもつて代金の支払及び必要書類の交付の基準時とする旨の規定のあることが挙げられているが、右規定は代金の支払方法を定めたものであつて、直ちにもつて所有権移転の時期を決定すべき根拠とはなし難いものというべく、また他に右商慣習の存在を肯認するに足りる資料はないので、右鑑定の結果によつてたやすく控訴人の右主張を採用することはできないものといわざるを得ない。また<証拠>によれば、控訴人と西井汽船との間の前記船舶売買契約において、控訴人が西井汽船に譲渡すべき帆船永久丸は右契約当時訴外山田喜四郎の所有であつたこと及び控訴人が西井汽船に支払うべき代金八二五万円は本件海難事故発生に至るまで殆んど支払われていなかつたことが認められるが、右の事実は、所有権の移転になにら障害のない第二快進丸及び福笑丸につき、前記売買契約によつてその所有権が相手方に移転することの妨げとなるものではなく、前記<証拠>のうち、西井汽船は前記売買契約により第二快進丸の所有権を取得してはいないが、控訴人より同船の運航委託を受け、控訴人の代行として同船につき共栄海運商会との間で定期傭船契約を締結し、かつ被控訴会社に保険金の請求をしたものであるとの旨の証言部分は、前記認定の事実に照らし措置できないものというべく、<証拠>に、第二快進丸の所有者として控訴人の氏名が記入されていることも、前記認定を覆すには足りず、他に前記認定を覆し、本件海難事故発生当時第二快進丸の所有権がいまだ西井汽船に移転せず、なお控訴人に属していたものと認めるに足りる証拠はない。

以上のとおり、控訴人と西井汽船との間の前記船舶売買契約により第二快進丸の所有権が西井汽船に移転したものと認められ、かつ右所有権移転につき被控訴会社の書面による承諾があつたことを認めるに足りる資料はなにら存在しないから、被控訴会社は本件保険約款第四条第五号により、右売買契約締結後に生じた本件海難事故による損害について填補責任を負わないものというべきである。従つて第二快進丸が碧洋丸を曳航したことにより船舶の用途に著しい変更があつたものというべきであるか否かにつき判断するまでもなく、右約款第四条第五号に基づく被控訴会社の抗弁は正当な理由があるものということができる。

三以上の次第で、被控訴会社の抗弁のうち、保険約款第四条第五号に規定されている所有者の変更を理由とする抗弁は理由があるので、控訴人の本訴請求はその余の争点についての判断を待つまでもなく失当として棄却すべきものである。よつて右の同趣旨の第一審判決は相当であるから、民事訴訟法第三八四条第一項の規定により本件控訴を棄却することとし、訴訟費用の負担につき同法第九五条、第九六条後段及び第八九条の規定を適用し、主文のとおり判決する。

(平賀健太 安達昌彦 後藤文彦)

普通保険約款(抄)

第四条 当会社ハ次ノ場合ニ於テハ回後スヘキ損害ヲ填補スルノ責ニ任セス但其状態消滅シタル後ニ於テ当会社ガ承諾シタルトキハ其状態消滅後ニ生シタル損害ニ付テハ此限ニ在ラス

1 船舶ガ発航(寄航地ヨリノ発航ヲ含ム)ノ当時安全ニ航海ヲ為スニ必要ナル準備ヲ為サス若ハ必要ナル書類ヲ備ヘス又ハ必要ナル官庁ノ検査ヲ受クルコトヲ怠リタル場合

2 船舶ガ保険証券記載ノ航路定限以外ニ出テ若ハ出テントシ其実行ニ着手シタル場合又ハ普通航路ニ非サル場所ヲ航行シ若ハ航行セントシ其実行ニ着手シタル場合但切迫セル危険ヲ避クル為メナルカ若ハ人命救助ノ為メナルカ又ハ当会社ノ書面ニ依ル承諾ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス

3 船舶ガ密輸出入又ハ戦時禁制品ノ輸送其他日本国又ハ外国ノ法令又ハ条約ニ違反スル目的ニ使用セラレ又ハ使用セラレントシ其実行ニ着手シタル場合

4 船舶ガ戦地若ハ変乱地ニ碇泊若ハ出入シ又ハ碇泊若ハ出入セントシ其実行ニ着手シタル場合又ハ戦争若ハ変乱ニ関聯スル目的ノ為ニ使用セラレ若ハ使用セラレントシ実行ニ着手シタル場合但当会社ノ書面ニ依ル承諾ヲ得タル場合ハ此限ニ在ラス

5 船舶ノ所有者若ハ貸借人ノ変更アリタル場合又ハ船舶ノ構造若ハ用途ニ著シキ変更アリタル場合但当会社ノ書面ニ依ル承諾ヲ得タル場合ハ此限ニ在ラス

6 保険ノ目的ニ付当会社及他ノ保険者ト契約セル保険金額ノ合計ガ保険証券記載ノ保険制限金額ヲ超過スルニ至リタル場合

7 保険料払込期日ニ其払込ヲ怠リタル場合

第六条 当会社ノ負担スル危険ガ保険期間中保険契約者又ハ被保険者ノ責ニ帰スヘキ事由ニ因リテ著シク変更又ハ増加シタルトキハ保険契約ハ其効カヲ失フ但当会社ノ書面ニ依ル承諾ヲ得タル場合ハ此限ニ在ラス

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